タンザニア国立公園局(TANAPA)は、セレンゲティでのサファリ中に規則違反があったとして、6名のガイドに対し1年間の業務停止処分を科しました。ガイドらは旅行者が車両から降りることを認めたほか、マラ川を渡る移動中の動物が通るエリアを車両で塞ぎました。この川渡りは、「ヌーの大移動」の重要な局面の一つです。
TANAPAの自然保護担当コミッショナー、ムサ・クジ氏によると、この違反行為により動物たちに混乱とパニックが生じました。専門家は、こうした行為が長期的な影響を及ぼす可能性があると指摘しています。移動ルートや行動パターンは動物の遺伝的記憶に刻まれており、ヌー、シマウマ、その他のサバンナに生きる動物たちの生存に直接関わっているためです。さらに、車両が行く手を塞いだことで動物たちは川岸を登れず、多くが人を恐れて川から出られないまま溺死しました。
一部のケースでは、サファリ走行中に旅行者がサファリジープのボンネットに座ることも認められていました。こうした行為は野生動物に害を及ぼすだけでなく、人の安全を脅かし、サファリの質を低下させるものだと、Tanzania Tourismは伝えています。
タンザニア・ツアーオペレーター協会の事務局長、エリレヘマ・マトゥロ氏は、TANAPAの決定を支持しました。同氏は、タンザニア国内すべての国立公園での業務を対象とし、2026年半ばまで続くこの処分が、今後の規則違反の抑止につながるとの見解を示しています。
一方、タンザニア・ツアーガイド協会の会長、レンブリス・ロイプコ氏は、ドライバーらが重大な違反を犯したことには同意しつつも、その行動には背景があったと述べました。例として、渡河地点にある橋が崩落したまま、ここ2年間修復されていないことを挙げています。そのため、公園北部では野生動物観察に適した場所が減り、利用可能なポイントに観光車両が集中する結果となっていました。
国立公園の規則は誰にでも適用されます
Altezza Travelが指摘するように、こうした問題には包括的な対応が必要です。まず、当日に撮影された映像を見る限り、その場所には約60〜70台の車両があり、少なくとも50人が車外に出ていました。この状況を踏まえると、6名のガイドだけを処分することは、広く注目を集めたことへの選択的な対応にも見えます。さらに、1年間の業務停止はやや厳しすぎる可能性があります。
「私たちの考えでは、タンザニア・ツアーオペレーター協会はガイド側に立ち、処分期間の短縮を求めるべきです。彼らが重大な違反を犯したことは確かですが、業界全体に規則遵守の必要性を示すには、3〜6カ月で十分だったはずです」と、Altezza TravelのCEO、アレックスは述べました。
同様の事例を防ぐため、同氏は規則を旅行者へ直接説明することを提案しました。レンジャーが入園前のグループに対し、5分程度のブリーフィングを行う方法です。
「旅行者とガイドには、スピード違反、オフロード走行、サファリジープから降りることがどのような結果を招くのかを伝える必要があります。セレンゲティのような繊細な生態系では、『お客様は常に正しい』という従来の考え方は改めるべきです。残念ながら、旅行者が無責任な行動を取ることもあり、私たちはその現実を受け入れなければなりません。規則を説明されたにもかかわらず違反した場合には、相応の責任を負うべきです。これは世界中の多くの国立公園で標準的に行われている対応です」
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